こんにちは!IT解決コラム編集部です。
本記事では「そもそもサーバーとは何か?」から中小企業向けにサーバーを選ぶポイントまで幅広く解説をさせていただきます。
いきなりですが中小企業のご担当者で下記のようなお困りごとはありませんでしょうか?
- サーバーという言葉はよく聞くが、何か分からない
- 自社に最適なサーバーが何か分からない
- 現状のネットワーク構成でのセキュリティ上の問題が分からない
今回は、オフィスに必要となるサーバーについて取り上げ、概要や種類、選び方のポイントについて解説していきます。
この記事の要点
●サーバーとはシステムで他のコンピューターから要求されたデータ・処理を提供するコンピューターのこと
●用途や環境に応じて様々な種類のサーバーがある
●保守運用の負担を減らすならクラウド上でサーバー環境を構築するのがおすすめ
1.サーバーとは何か?
サーバーとは、システムなどにおいて、他のコンピューター(クライアント)から要求(リクエスト)されたデータ・処理を提供するコンピューターのことを指します。
これだけだと「なんのことか分からない」となった方も多いのでもう少し分かりやすくご説明をしますと、何らかのデータや処理をリクエストする側と、それに対して提供する側をそれぞれ「Client(顧客)」と「Server(給仕人)」という関係がありますよね。
私たちは普段、パソコンを使うときに、OSやソフトウェアをインストールし、それらを介して必要な処理を要求し、欲しい結果を得るという一連の作業を行っています。
上記のようにサーバーもパソコンと同じで、計算処理能力や記憶能力を備えたコンピューターに、役割に応じてOSやソフトウェアをインストールし、他の端末から処理を要求することで使うことができます。
2.サーバーの種類
サーバーは、用途や構築環境によって、いくつかの種類に分類することができます。
① 用途による分類
サーバーに要求する役割に応じて、代表的なものでは次のような種類があります(これ以外の種類もあります)。
② 構築環境や利用形態による分類
サーバーは、構築環境や利用形態によっても、次のように4つに分類することができます。
物理サーバーとは、1つのコンピューター機器の中に、1つのサーバー機能がある一般的なサーバーです。
仮想サーバーとは、1つのコンピュータ機器の中に、複数のサーバーが存在しているかのように見せかける技術を用いたサーバーのことを指します。
サーバーを利用するためには、①で紹介した用途ごとに、自社に最適な構築環境・利用形態を選んで、組み合わせていくことが重要となります。
次章では、それぞれのケースにおけるメリット・デメリットについて解説します。
3.利用形態別のメリット・デメリット
オンプレミス型の場合
オンプレミス型サーバーとは、一言でお伝えすると企業が自社で物理的なサーバーを設置し、管理・運用する形式を指します。
主なメリットは、データの管理とセキュリティが自社の手元にあるため、情報漏洩のリスクを最小限に抑えられる点です。
また、自社で全てを管理するため、システムのカスタマイズが容易で、特定の要件を満たす必要がある企業にとっては有利な点と言えます。
一方でデメリットとしては初期投資や運用コストが高く、専門的な知識を持ったスタッフが必要となるため、中小企業にとっては負担となることが多いです。
箇条書きでメリットとデメリットをお伝えすると下記の通りです。
オンプレミス型のメリット
- 完全なコントロール:オンプレミス型のサーバーは自社で管理するため、データのセキュリティやシステムの設定について完全なコントロールが可能です。
- カスタマイズ性: 企業のニーズに合わせてシステムをカスタマイズできます。特殊な要件がある場合には、オンプレミス型が有利です。
- 一度の投資: 初期費用は高いですが、長期的に見れば一度の投資で済む場合が多いです。
オンプレミス型のデメリット
- 初期費用と維持費: サーバーの設置や維持には高額な費用がかかります。また、専門的な知識を持ったスタッフが必要となるため、人件費も考慮する必要があります。
- スケーラビリティ: ビジネスが拡大した場合、サーバーの容量を増やすためには追加の投資が必要です。
- 災害リスク: 自然災害や事故によりサーバーがダウンすると、ビジネスに大きな影響を及ぼす可能性があります。
中小企業のためのセキュリティ対策については、以下記事にてご紹介をしておりますので併せてご覧ください。
≫中小企業のセキュリティ対策にはUTMがおすすめ!特徴や選び方について解説!
クラウド型の場合
クラウド型サーバーは、インターネットを通じてサーバーを利用する形式で、Amazon Web Services(AWS)やGoogle Cloud Platform(GCP)などが有名です。
クラウド型の最大のメリットは、初期投資が少なく、使用した分だけの課金となるため、コストを抑えられる点です。また、リソースのスケーリングが容易で、ビジネスの成長に合わせて容易にサーバーの規模を拡大・縮小することが可能です。
一方でデメリットもあり、データはクラウドサービスプロバイダーが管理するため、セキュリティに対する信頼性やデータのプライバシーが懸念されることがあります。
具体的な事例として、スタートアップ企業では初期投資を抑えるためにクラウド型を選択することが多いですが、金融機関など、セキュリティが重要となる業界ではデータ管理を自社で行いたいと考え、オンプレミス型を選択することが多いです。
メリットとデメリットをお伝えすると下記の通りです。
クラウド型のメリット
- 初期費用の軽減: クラウド型のサーバーは、初期投資が少なく済むのが大きなメリットです。
- スケーラビリティ: ビジネスの成長に合わせて容易にサーバー容量を増やすことができます。
- リモートアクセス: インターネットがあればどこからでもアクセス可能です。テレワークの増加に伴い、このメリットは大きな魅力となります。
スタートアップ企業では初期投資を抑えつつ、ビジネスの拡大に合わせて容易にサーバー容量を増やすためにクラウド型を選択することが多いです。
クラウド型のデメリット
- 長期的なコスト: 初期費用は少ないですが、長期的に見ると使用料が発生し続けるため、コストが高くなる可能性があります。
- データのセキュリティ: クラウドサーバーは第三者が管理するため、データのプライバシーとセキュリティが懸念されます。
- インターネット依存: インターネットの接続が不安定だと、作業効率に影響が出る可能性があります。
また、システム構築にあたりクラウドサーバーに関する専門的な知識が必要になる場合があります。
VPS型の場合
VPS(Virtual Private Server)は、仮想的に専用サーバーのように使えるサービスです。一台の物理サーバー上に複数の仮想サーバーを構築し、その一つひとつをユーザーに貸し出す形式をとります。
VPSは「仮想の個人サーバー」という意味を持ち、その名の通り仮想的に自分だけのサーバーを持つことができます。
VPS型のメリット
VPS型は、CPUもメモリーも他社と共有するレンタル型と異なり、各社ごとに使用CPUとメモリーが割り当てられるため、他社の使用状況による影響が少ないというメリットがあります。
VPS型のデメリット
比較的簡単にサーバーを利用することができるものの、クラウド型に比べると使用量を柔軟に増減させることが難しく、カスタマイズ性も低いというデメリットがあります。
レンタル型の場合
レンタル型のメリット
既に構築されたサーバーを使うため、サーバー構築に関する専門知識やメンテナンスが不要で、また非常に安価に利用することができるという性質があります。
レンタル型のデメリット
上記のメリットの代わりに、カスタマイズ性がないため、独自仕様のシステムを組みたい場合には適さないというデメリットがあります。
4.サーバー選びでよくわからないときはプロにご相談を
今回、サーバーの種類ごとのメリット・デメリットについてご紹介しましたが、いざメーカーの製品ページを見ても「難しい説明ばかりでよく分からない!」という方も多いかと思います。
そんなときは、弊社のようなオフィス作りのプロへご相談することをおすすめします。
株式会社MJEでいえばこれまで約1万6,000社の店舗・オフィスのインフラ改善に携わってきた実績があります。
それぞれのビジネスの規模、ニーズ、予算などを考慮に入れ、最適なサーバーの選び方をすることが重要ですので親身になってご案内をさせていただきます。
- サーバーの選び方が分からない
- 情シス担当者が不足している
- 現状のセキュリティ面に不安がある
もし上記に当てはまるような方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽に下記フォームよりご相談ください!