こんにちは!IT解決コラム編集部です。
突然ですが中小企業のご担当者で以下のようなお困りごとはありませんか?
- ネットワーク機器の追加変更した際に、思わぬトラブルにつながった
- 情シス担当者が退職し社内ネットワークについて何も分からなくなった
- 通信状況が不安定な理由が分からない
- ネットワークトラブルが発生したときに原因究明に時間がかかっている
結論からお伝えすると「ネットワーク構成図がない」ことが原因として考えられます。
実際にSNSでお調べしてみると様々な方がお悩みであることが分かりました。
今会社のネットワーク構成図を見てるんだが、、、なんだこりゃ
— くらは⛩セロー225(2LN)乗り (@kkuraha_zwei) January 17, 2013
今回は、情報システム部担当者がいない、または1人でしている企業様向けに知っているとリスク予防や業務改善につながるネットワーク構成図についてご紹介していきます。
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ネットワーク構成図とは何か?仕組みを解説
ネットワーク構成図とは、一言でお伝えしますと「ネットワーク上にある通信機器や端末同士がどのように接続されているか」を図示したものを指します。
ネットワーク構成図には、機器の物理的な配置を表す「物理構成図」と、通信の流れや相互接続関係を把握するための「論理構成図」があります。
①物理構成図
物理構成図は、オフィスに設置されたルーター、スイッチ、サーバー、パソコン端末などの機器が、どのように配線・ポートで接続されているかを分かりやすく示したものです。
一般的には、複数のフロアや拠点をまとめて、オフィスの物理的な空間を俯瞰する形で情報を記載します。
②論理構成図
論理構成図は、内部ネットワークのIPアドレスを付与された機器を対象として、ネットワーク内における情報の流れを分かりやすく示したものです。
セキュリティ、または通信容量の観点から、物理的に同じケーブルでつながっていてもネットワークを分ける「VLAN(仮想LAN)」を構築することで、物理的な構成とネットワーク上の構成が異なる場合があります。
そのため、この論理構成図が必要になってきます。
一般的には各機器をネットワーク別に分類し、各IPアドレスやサーバーのホスト名等を記載します。
改めて要点をまとめると下記の通りです。
- 物理構成図=オフィスに設置されたルーター、スイッチ、サーバー、パソコン端末などの機器が、どのように配線・ポートで接続されているかを分かりやすく示したもの
- 論理構成図=内部ネットワークのIPアドレスを付与された機器を対象として、ネットワーク内における情報の流れを分かりやすく示したもの
それでは次のセクションでは「ネットワーク構成図を使うことによるメリット」についてご紹介をさせていただきます。
ネットワーク構成図によるメリット
ネットワーク構成図を作成することによって、次のようなメリットがあります。
- ネットワークトラブルの復旧スピード向上
- 情シス担当者の引継ぎがスムーズに
- セキュリティ上の問題点を把握しやすい
- ドキュメンテーションとしての価値
- ネットワークの視覚化
ネットワークトラブルの復旧スピード向上
ネットワークにトラブルが発生した際に、ネットワーク構成図があると全ての機器を調査しなくても、どの機器において異常があるかの一目で見当がつきやすくなるため、トラブル復旧スピードが向上します。
情シス担当者の引継ぎがスムーズに
情シス担当者が少ない企業様にとって、ネットワークに関する知見の引継ぎが不十分だと、将来的に大きなトラブルにつながる可能性があります。
ネットワーク構成図を作成しておけば、誰が見てもどこに何があるかを把握できるので、引継ぎスムーズになるというメリットもあります。
もし情シス担当が少ない企業様であれば、弊社のサービス「biz-us クラウド」にてヘルプデスクの外注サービスを承っておりますので、是非ご覧ください。
セキュリティ上の問題点を把握しやすい
ネットワーク構成図を作成しておけば、セキュリティ上の問題点を洗い出しやすくなり、情報漏洩を未然に防ぐことに役立ちます。
また、弊社はネットワーク関連の専門でもありますので、もしセキュリティ対策に関するアドバイスを外部に求める際にも、必要情報をスムーズに情報共有し最適な解決策の提案につなげることができます。
中小企業のセキュリティ対策については下記記事にて詳しく解説をしておりますので、あわせてご覧ください。
ドキュメンテーションとしての価値
ネットワーク構成図は、ネットワークのドキュメンテーションとしての価値もあります。
新たなメンバーがチームに参加したときや、ネットワークの設計・再設計を行う際などに、貴重な情報源となります。
ネットワークの視覚化
ネットワークは抽象的な存在であり、その全体像を理解するのは難しいものです。
しかし、ネットワーク構成図があることでネットワークを視覚化することができ、理解を深めることができます。
分かりやすいネットワーク構成図の書き方
目的を明確にする
ネットワーク構成図を作成する前に、どのような目的で作成するのかを明確にする必要があります。
物理構成図と論理構成図のような区別だけではなく「日常の運用管理」「トラブルシューティング」「知識の習得」「配線工事」など目的に合わせて、必要な情報を把握しておきましょう。
わかりやすく整理された図にする
ネットワーク構成図は、ネットワーク構築の意図を伝えて共通認識をもつためのものでもあります。冗長な情報を削除し、簡潔に「どこに何があるか」が見てわかるようにしましょう。
「文字が小さすぎて読めない」や「線が重なっててどこにつながっているのかわかない」ということがないように、文字サイズやレイアウト、線の重なり合いなどにも注意してください。
常に最新情報で更新する
当たり前ではありますが、ネットワーク構成図は「情報を正確に反映」しておくことが求められます。
機器の接続関係やIPアドレスなどの情報が更新された際は、適宜修正を行うようにしましょう。
また、作成後にサーバーが増えるなど、要素が増減する可能性もあるため、拡張しやすい図にしておくことも重要です。
ネットワーク接続形態の種類について
ネットワーク構成図には基本となる5つの接続形態(トポロジー)があり、接続形態によってネットワークの効率や安定性に大きく影響します。
これらの接続形態は、それぞれのネットワークの要件や目的に応じて選択されます。適切な接続形態を選ぶことで、ネットワークの効率や安定性を向上させることができます。
ここではネットワーク接続の基本となる5つの形態についてメリット・デメリットをふまえて詳しく解説します。
バス型
- 特徴:一つの通信路(バス)に複数のデバイスが直接接続される形態。
- メリット:シンプルでコストが低い。他の形態と比べて構成が簡単。
- デメリット:中央の線が1か所でも故障すると、ネットワーク全体が影響を受ける。また、ネットワーク上のトラフィックが増加すると性能が低下しやすい。
スター型
- 特徴:中央のハブやスイッチに各デバイスが接続される形態。
- メリット:一つのデバイスが故障しても他のデバイスへの影響が少ない。ネットワークの管理やトラブルシューティングが容易。
- デメリット:中央のハブやスイッチが故障すると、全体の通信が停止する。
リング型
- 特徴:各デバイスがリング状に接続され、データは一方向または双方向に循環する形態。
- メリット:一定の帯域幅が保証されるため、データの伝送がスムーズ。
- デメリット:一つのデバイスや接続が故障すると、リング全体の通信が影響を受ける可能性がある。
メッシュ型
- 特徴:デバイス間が多数の経路で相互接続される形態。
- メリット:高い冗長性と信頼性。一つの経路が故障しても他の経路を使用して通信が継続可能。
- デメリット:設定や管理が複雑。コストが高い。
パーシャルメッシュ型
- 特徴:メッシュ型の一部のデバイスのみが相互接続される形態。
- メリット:重要なデバイス間の通信の信頼性を高めることができる。
- デメリット:メッシュ型ほどの高い冗長性は持たない。
ネットワーク関連のご担当者向けに以下記事もご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
ネットワーク構成図を作成するためのテンプレートは?
次にネットワーク構成図を作成するための主要なツールをいくつか紹介いたします。
これらのツールは、それぞれ特長や利用シーンが異なりますので、目的や予算に応じて選択すると良いと思います。
Microsoft Visio
「Microsoft Visio」は業界標準の図面作成ツールの一つです。
ネットワーク構成図をはじめ、さまざまな図を作成することができます。多くのテンプレートやシンボルが用意されており、カスタマイズも容易です。
Lucidchart
「Licidchart」は海外で人気のクラウドベースの図面作成ツールです。海外サービスですが日本語化されているため利用しやすいです。
ネットワーク構成図の作成に特化したテンプレートやアイコンが豊富に用意されているのが特徴です。ブラウザ上で動作するため、OSを問わず利用できます。Microsoft TeamsやSlackなど、外部ツールとの連携機能も可能です。
diagrams.net (旧Draw.io)
「diagrams.net」は完全無料で利用できるクラウドベースの図面作成ツールです。ユーザー登録不要ですぐに利用できます。
シンプルなインターフェースで、ネットワーク構成図を簡単に作成することができます。作成したデータはローカルか、Google Driveなど連携先のクラウドストレージに手動保存する必要があります。
Cacoo
「Cacoo」は国産のクラウドベースの図面作成ツールで、リアルタイムの共同作業が可能です。
ネットワーク構成図のテンプレートも用意されており、日本発のため日本語環境で安心して利用できるのが大きなメリットです。Microsoft TeamsやSlackなど、外部ツールとの連携機能も可能です。
Edraw Max
「Edraw Max」はネットワーク構成図をはじめ、さまざまな図を作成することができるソフトウェアです。豊富なテンプレートやシンボルが用意されており、Microsoft Visioとの互換性もあります。
ネットワーク構成図のアイコンに使えるおすすめフリー素材サイト
今回ご紹介をさせていただいたネットワーク構成図のアイコンについては、シーマン社のフリー素材アイコンを使用させていただきました。
個人・法人(商用)に関わりなく無料で利用可能で非常に便利なので、皆様もぜひチェックしてみてください。
情シス担当者がいない場合どうすればいい?
ここまで本記事でネットワーク構成図について網羅的にご紹介をしましたが、情シス担当者が存在しない企業や、情シスが1人しかおらず「ネットワーク構成図を書くのが大変…」「トラブルが発生してもどうすればいいか分からない…」という企業様もおられると思います。
そんな企業様には、遠隔でスピーディにトラブルを解決するヘルプデスクサービス「biz-usクラウド」がおすすめです。
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