複合機リースのからくりとは?リース契約で損をしないためのポイントを解説!

複合機リースのからくりとは?リース契約で損をしないためのポイントを解説! OA機器

こんにちは!IT解決コラム編集部です。

業務用コピー機・複合機は本体代金が非常に高額なため、多くの企業がリース契約を利用しますが、その裏にはあまり知られていないリース契約の「からくり」があります。

本記事では、「コピー機・複合機のリースのからくり」を解説し、リース契約で損をしないための具体的なポイントをご紹介します。さらに、リース契約がどのような企業に向いているかについても触れていきます。

リース契約をあまり理解せずに結んでしまうと、長期的に大きなコストがかかってしまう可能性もあるので、ぜひ本記事を参考にしてみてください!

リース料の相場や各複合機メーカーの比較については、こちらをご覧ください。

【実はもっと安くなる】コピー機・複合機のリース料金の相場/選び方/おすすめメーカーは?
コピー機・複合機の料金は、実は販売業者によって数十万円も違ってきます。全国1万6,000社の導入事例をもとに、リアルな相場や、選び方、各メーカーの特徴について徹底解説していきます。

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コピー機・複合機のリース契約の仕組み

コピー機・複合機のリース契約の仕組み

そもそもリースとは、「物件の賃貸借契約」のひとつです。

リース契約は、顧客(借主)と複合機(物件)の販売会社、リース会社の三者が関係する取引です。

顧客の希望するコピー機・複合機をリース会社が顧客の代わりに購入し、顧客は契約期間に応じたリース料を月々支払う仕組みになっています。この場合、コピー機・複合機の所有権はリース会社にあり、顧客は「利用料を払って借りている」ということになります。

また、リース契約は通常3~7年の長期的な契約となり、その期間中に解約することは基本的にできないようになっています。

リース契約にはいくつか種類がありますが、コピー機・複合機業界で使われているリース契約は、ほとんどが「ファイナンスリース」と呼ばれるものです。

リース契約に関する4つのからくり

リース契約に関する4つのからくり

コピー機・複合機のリース契約は、新品購入よりも初期費用を安く抑えることができます。ただし注意すべき4つのからくりがあります。これらを事前に理解しておくことで、リース契約のリスクを最小限に抑えられます。

1. リース期間が長いほど支払い総額が高くなる

リース契約では、長期契約を選ぶことで月額料金を安く抑えることができます。しかし実際には、長期間支払いが続くことで、結果的に短期契約よりも総額が高くなるケースがほとんどです。

そのため、契約期間ごとの支払総額の違いを把握しておくことが重要です。

一般的なリース料率の目安は以下になります。

  • 3年リース:3.1~3.2%
  • 4年リース:2.5~2.6%
  • 5年リース:1.9~2.0%
  • 6年リース:1.6~1.7%
  • 7年リース:1.3~1.4%

※メーカーによって料率が異なる場合があります。

仮に200万円のコピー機・複合機を導入する想定で、3年リースと7年リースの総額シミュレーションを比較すると以下のようになります。

3年リース(料率3.1%)の場合

本体価格:2,000,000円
月額リース料金:2,000,000円×3.1%=62,000円
支払い総額:62,000円×36ヶ月=2,232,000円

7年リース(料率1.4%)の場合

本体価格:2,000,000円
月額リース料金:2,000,000円×1.4%=28,000円
支払い総額:28,000円×84ヶ月×7年=2,352,000円

上記のように3年リースと7年リースを比較すると、7年リースのほうが月額では34,000円安くなりますが、支払い総額では120,000円も高くなりました。このように長期契約を結んだ場合、総額が高くなる傾向があります。

関連記事:【実はもっと安くなる】コピー機・複合機のリース料金の相場/選び方/おすすめメーカーは?

2. リース期間中の機種変更は残債が上乗せされる

コピー機・複合機のリース契約は、原則リース期間中の解約はできません。しかし、期間中であってもリース会社から「機種の乗り換え」を提案されるケースがあります。

最新スペックを搭載したコピー機・複合機を導入するメリットは大きいですが、リース契約中に新しい機種に変更する場合、残っているリース契約の残債が新しいリース契約に加算されるか、または残債を一括で支払う必要があります。

安易にリースを組み替えて新しくコピー機・複合機を導入してしまうと、コストが大幅に増えることもあるため、慎重に検討する必要があります。

3. リース料金とは別に保守料金がかかる

リース契約にて導入を検討している方は、「月額リース料金」に目が行きがちですが、長期的に安定してコピー機・複合機を使い続けるためには、別途「保守料金」が必要になってきます。

コピー機・複合機のリースには、以下のような保守契約があります。

  • カウンター保守契約
    毎月の印刷枚数に応じて、「カウンター料金」を支払う保守契約で、修理、定期メンテナンス、消耗品(トナーなど)の補充が契約に含まれています。
  • キットトナー保守契約
    トナーを購入することで、無償で修理やメンテナンスが受けられる契約です。トナーの購入が前提になっており、トナー代に保守費用が含まれています。
  • スポット保守契約
    トラブルや故障が発生したときに、その都度料金を支払う契約です。

このように保守契約にはいくつか種類がありますが、コピー機・複合機のリース契約の場合、「カウンター保守契約」が、契約の8割を占める最もポピュラーな保守契約となっています。

カウンター保守契約にはランニングコストがかかってきますが、コピー機・複合機の安定した稼働と、トラブル時のコスト負担を軽減するためにも必要なコストと言えるでしょう!

4. カウンター料金が割高な可能性がある

カウンター料金とは、カウンター保守契約にかかる料金のことです。コピー機・複合機のリース契約では、このカウンター料金が高くなっているケースがあります。

カウンター料金の相場は以下のとおりです。

モノクロカラー
1~3円10~20円

カウンター料金の相場や仕組みについては以下をご覧ください。
関連記事:複合機のカウンター料金とは?相場と仕組みを解説!低コストなおすすめ複合機も紹介

リース契約を賢く結ぶための4つのポイント

リース契約を賢く結ぶための3つのポイント

リース契約は、一旦契約を結んだら期間中は原則として解約できないので、事前にしっかりと内容を確認をしておきましょう。

ここでは、リース契約を結ぶ前にチェックすべきポイントをご紹介します。

1. 高スペック過ぎたり不要なオプションはないか

大型のコピー機・複合機はハイスペックなものが多いため、大量に印刷するわけでもないのに高速印刷性能の高い機種を選んだり、実務で使用する予定のないオプションや機能が備わった多機能な機種を選んだ場合、高額なリース料金になりかねません。

本当に自社にそのスペックや機能が必要かどうかをチェックしてみてください。

2. 見積もり書の内容をしっかり確認する

リース契約を結ぶ前に、見積もり書を細かく確認することが重要です。特に、リース期間やリース料率、カウンター料金などの項目を入念にチェックしましょう。

また、保守サービスの範囲についても、きちんと明記されていることを確認してください。保守サービスについては、導入後に「想定と違っていた」というトラブルが発生しやすいです。

見落としがちな小さな条件が、後々大きなコストにつながることがあるので、必ず細部まで確認し、不明点があれば担当者に問い合わせましょう。

3. 相見積もりをとる

可能であれば1つの販売会社だけで決めず、複数の販売会社に見積もりを依頼しましょう。これにより、料金やサービス内容を比較できるだけでなく、販売会社が提示する条件の妥当性を判断しやすくなります。

注意したいのは単に価格の安さだけで選んでしまうと、保守内容が想定と違ったり、アフターフォローが満足のいくものでなかったりするなど、思わぬトラブルに見舞われる可能性があるので、さまざまな面から総合的な判断をするように心がけましょう。

4. 販売会社の評判を調べる

販売会社の評判や口コミを調べることで「信頼できる会社なのか」どうかを判断しやすくなります。サイト検索やSNSを活用して、検討している会社の情報がないか調べてみましょう。

ただし、ネット上の口コミの全てが正確な情報とは限りません。嫌がらせや妨害目的などの内容も含まれている可能性があるため、最終的にはこれまでに挙げたポイントや、担当者の対応や人柄も含めて、総合的に判断することが何よりも大切です。

リース契約に向いている企業の特徴

リース契約に向いている企業

リース契約は、メリットを活用できる企業にとっては非常に有効な契約方法です。ここではリース契約が向いている企業の特徴をご紹介します。

初期投資を抑えたい

業務用コピー機・複合機は非常に高価で、定価200万円以上かかるものも少なくありません。そのためコピー機・複合機の一括購入が難しい中小規模の企業などでは、大きな出費(初期費用)を抑えながら、月々低コストで利用できるリース契約が適しています。

コピー機・複合機を経費扱いにしたい

コピー機・複合機を購入した場合は減価償却分のみが経費扱いとされますが、リース契約の場合は、毎月のリース料を全額経費として処理することができます。支払った経費は売上から差し引くことができるため 税金対策にもつながります。

また、リース料金は固定されているので、ランニングコストを把握しやすい点も経理上のメリットといえるでしょう。

最新機種への入れ替えを容易にしたい

コピー機・複合機を購入した場合、ある程度償却が進まないと機器の入れ替えができませんが、リース契約の場合、法定耐用年数に合わせてリース期間を設定することで、定期的に最新機種に簡単に入れ替えることが可能です。

古い機器を使い続けることによる性能の低下や故障のリスクが軽減でき、最新のコピー機・複合機は消費電力の削減や新機能による業務効率向上も図れます。

頻繁に買い替える手間をかけず、常に最新の設備を利用できるリース契約は、設備更新の柔軟性を重視する企業には大きなメリットになるでしょう。

ただし、「4つのからくり」でもお伝えしたように、リース期間中の機種変更は残債が上乗せされるので、慎重に検討する必要があります。 

リース契約は、「初期費用を抑えたい企業」「事務処理の負担を軽減したい企業」「最新機種を導入したい企業」にとって、理想的な契約形態といえます。
これらのポイントを参考に、自社のニーズに合うかどうか検討してみてください!

まとめ

コピー機・複合機のリース契約に対する不安や疑問を解消し、納得のいく選択をするためには、しっかりと情報収集することが必要です。そうすることで、無駄なコストを避け、自社にとって納得のいく条件で契約を結ぶことができるでしょう。

より良い選択をするために、今回ご紹介したポイントをぜひ参考にしてみてください。

  • リース期間とリース料率、支払い総額をきちんと把握する
  • リース期間中の機種変更は残債が上乗せされることを理解しておく
  • 月々のランニングコストがいくらになるか把握しておく
  • 保守契約の内容を事前に確認しておく

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