こんにちは、IT解決コラム編集部です。
- 従業員から「ネットが遅い」との不満が日常的に上がってくる
- ホテルやシェアオフィスなどで提供しているWi-Fiに対し、「遅くて使えない」といったクレームが頻繁に寄せられる
- 特定の時間帯に接続が不安定になり、業務に支障が出ている
社内やお客様から、こんな声が聞こえてきたことはありませんか?
こうした課題に対し、前回の記事「【改善される?】Tbridgeが本当に速いのか検証してみた【Before/After】」では、当社オフィスに「Tbridge(ティーブリッジ)」を設置し、「ネットワークが本当に改善されるのか」を実際に検証した結果をご紹介しました。
今回はその続編として、当社が運営するシェアオフィス「billage(ビレッジ)」各拠点にTbridgeを導入した後の変化について、実データとともにお届けします。
結論を先にお伝えすると、全体的に非常に良好な結果が得られました。全拠点で「応答時間」が大きく改善し、「パケットロス※1」や「再送※2」も大幅に減少しました。
一部には目立った変化が見られなかったケースもありましたが、全体としては導入効果をしっかり実感できる結果となりました。

この記事ではまず「Tbridgeとは何か?」を簡単にご紹介し、その後、各拠点での検証内容と結果を詳しく解説していきます。「社内のネット環境を見直したい」「顧客満足度を下げずにWi-Fi環境を整えたい」とお考えの方は、ぜひ今回の事例を参考にしてみてください。
※1 パケットロスとは、何らかの理由でネットワークの転送経路の途中でパケット(送信するために分割されたデータ)を喪失し、指定された宛先まで届かないことです。
※2 再送とは、パケットロス等により破損または喪失したパケットを再び送ることです。

≫【法人向け】通信速度安定化が可能!Tbridgeについて詳しく見る
そもそもTbridgeとは?

「Tbridge」とは、一言でお伝えすると「会社・お店・学校・公共施設などのネットワークが遅い問題を解決するための装置」です。
Tbridgeはデータ伝送を自動制御することにより、アクセス集中による通信の混雑を抑えて通信を安定化してくれます。
従来のように、通信回線の増強やネットワーク機器の入れ替えに頼るのではなく、今ある環境を活かしながら“別のアプローチ”で通信の質を改善できるのが大きな魅力です。
Tbridgeを設置していない場合

- LANの品質が悪いと、大容量回線にしてもインターネットは遅いままです(TCP※1の再送要求と輻輳※2)。
- 無線LANは、1か所で止まると他の端末がすべて待機状態になります(転送待機)。
※1 TCPとは、インターネットにおいて世界標準的に広く利用されている通信プロトコル(通信規格)です。
※2 輻輳(ふくそう)とは、ものが1か所に集まることを意味し、通信分野ではインターネット回線にアクセスが集中することを言います。
※3(図内) パケットロスとは、何らかの理由でネットワークの転送経路の途中でパケット(送信するために分割されたデータ)を喪失し、指定された宛先まで届かないことです。
ネットワークの「輻輳」については以下の記事をご参照ください。
Tbridgeを設置した場合

- Tbridgeがデータを高速再転送。輻輳の発生を防ぎ、インターネットが遅くなりません。
- 無線LANの転送待機を解消。パソコン・タブレットなど1人1台でもストレスなく活用できます。
Tbridgeを設置することで輻輳(ネットワークの混雑)を防ぎ、非常に快適にインターネットにアクセスすることが可能です。
Tbridgeに関する詳しい説明は、以下のサイトにてご紹介しておりますのでご参照ください。
それでは次に、拠点ごとの具体的なレポートへと進みます。
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検証方法
今回は、Tbridgeの実際の効果を検証するため、以下4拠点にTbridgeを設置しました。
- billage OSAKA+ 大阪センタービル
- billage OSAKA 野村不動産御堂筋本町ビル
- billage OSAKA 朝日プラザ梅田
- billage SHIBUYA 二宮ビル
各拠点で、Tbridge最適化機能のON/OFF期間をそれぞれ設け、ネットワークのログを取得し、通信状態の違いを比較・分析しました。
OFF期間は通常のネットワークのログを、ON期間はネットワーク通信を最適化した状態でログを取得し、以下の項目で通信状況の変化を分析しました。
- ユーザー数とセッション数の変化
- 応答時間(RTT)の変化
- パケットロス率と再送率の変化
- パケット数とパケットサイズの変化
- 通信量の変化
※ 応答時間・パケットロス・再送は、数値が低いほどネットワーク品質が良いとされています。
billage OSAKA+ 大阪センタービルの結果

通信状態の差異を分析したところ、通信安定性において改善効果が認められました。
検証期間|大阪センタービル
- 最適化ON期間:8/3~8/16(うち10日間)
- 最適化OFF期間:8/17~8/30(うち10日間)
ユーザー数の少ない土日祝日、および平日18:00~翌日8:59は分析対象外とします。
ユーザー数とセッション数の変化は?|大阪センタービル

最適化ONの期間では、セッション数(平均)が減少したため、あまり変化が見られませんでした。
応答時間(RTT)の変化は?|大阪センタービル

最適化ONの期間では、応答時間(RTT)が短縮したことから、LAN及びWAN側のデータ転送速度が向上したと考えられます。
パケットロスと再送の変化は?|大阪センタービル

最適化ONの期間では、WAN側のパケットロス率・再送率が減少したことから、WAN側でのパケット再送が減少し、WAN側の通信安定性が向上したと考えられます。
パケットの変化は?|大阪センタービル

最適化ONの期間では、パケット数がWAN側で増加した一方でLAN側で減少したことから、外部との通信が活性化し、内部データの交換効率が向上したと考えられます。
通信量の変化は?|大阪センタービル

最適化ONの期間では、通信安定性が向上したことにより部分的に通信速度が向上しました。特に、TCPアップロードにおいて大きな改善が見られました。
billage OSAKA 野村不動産御堂筋本町ビルの結果

通信状態の差異を分析したところ、通信安定性・通信速度において改善効果が認められました。
検証期間|野村不動産御堂筋本町ビル
- 最適化ON期間:11/15~11/18(うち4日間)
- 最適化OFF期間:11/22~11/28(うち4日間)
ユーザー数の少ない土日祝日、および平日18:00~翌日8:59は分析対象外とします。
ユーザー数とセッション数の変化は?|野村不動産御堂筋本町ビル

最適化ONの期間では、セッション数(平均)の変化が減少したため改善が見られませんでした。
応答時間(RTT)の変化は?|野村不動産御堂筋本町ビル

最適化ONの期間では、応答時間(RTT)が短縮したことから、LAN及びWAN側のデータ転送速度が向上したと考えられます。
パケットロスと再送の変化は?|野村不動産御堂筋本町ビル

最適化ONの期間では、WAN側のパケットロス率・再送率が減少したことから、WAN側でのパケット再送が減少し、WAN側の通信安定性が向上したと考えられます。
パケットの変化は?|野村不動産御堂筋本町ビル

最適化ONの期間では、パケット数がWAN側、LAN側で減少したことから改善が見られなかったと考えられます。
通信量の変化は?|野村不動産御堂筋本町ビル

最適化ONの期間では、通信安定性が向上したことにより全体的に通信速度が向上しました。
特に、ダウンロードトラフィックにおいて大きな改善が見られました。
billage OSAKA 朝日プラザ梅田の結果

通信状態の差異を分析したところ、通信安定性・通信速度において改善効果が認められました。
検証期間|朝日プラザ梅田
- 最適化ON期間:8/3~8/16(うち10日間)
- 最適化OFF期間:8/17~8/30(うち10日間)
ユーザー数の少ない土日祝日、および平日18:00~翌日8:59は分析対象外とします。
ユーザー数とセッション数の変化は?|朝日プラザ梅田

最適化ONの期間では、あまり変化がなかったと考えられます。
応答時間(RTT)の変化は?|朝日プラザ梅田

最適化ONの期間では、応答時間(RTT)が短縮したことから、LAN及びWAN側のデータ転送速度が向上したと考えられます。
パケットロスと再送の変化は?|朝日プラザ梅田

最適化ONの期間では、WAN側のパケットロス率・再送率が減少したことから、WAN側でのパケット再送が減少し、WAN側の通信安定性が向上したと考えられます。
パケットの変化は?|朝日プラザ梅田

最適化ONの期間では、パケットサイズが増加したことにより、内部データの交換効率が向上したと考えられます。
通信量の変化は?|朝日プラザ梅田

最適化ONの期間では、通信安定性が向上したことにより全体的に通信速度が向上しました。
特に、ダウンロードトラフィックにおいて大きな改善が見られました。
billage SHIBUYA 二宮ビルの結果

通信状態の差異を分析したところ、通信安定性・通信速度において改善効果が認められました。
検証期間|二宮ビル
- 期間:9月(ON2週間/OFF2週間)
ユーザー数の少ない土日祝日、および平日18:00-翌日8:59は分析対象外とします。
ユーザー数とセッション数の変化は?|二宮ビル

最適化ONの期間では、セッション数(平均)が上昇したことから、通信安定性が向上し、ユーザあたりの快適性が向上したと考えられます。
応答時間(RTT)の変化は?|二宮ビル

最適化ONの期間では、応答時間(RTT)が短縮したことから、LAN及びWAN側のデータ転送速度が向上したと考えられます。
パケットロスと再送の変化は?|二宮ビル

最適化ONの期間では、WAN側のパケットロス率・再送率が減少したことから、WAN側でのパケット再送が減少し、WAN側の通信安定性が向上したと考えられます。
パケットの変化は?|二宮ビル

最適化ONの期間では、パケット数がWAN側で増加した一方でLAN側で減少したことから、外部との通信が活性化し、内部データの交換効率が向上したと考えられます。
通信量の変化は?|二宮ビル

最適化ONの期間では、通信安定性が向上したことにより全体的に通信速度が向上しました。
特に、ダウンロードトラフィックにおいて大きな改善が見られました。
\ ヒアリングや調査からでもOK!まずはご相談ください /
まとめ|Tbridge導入で通信の安定性・速度が向上した4拠点の実証結果

いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、当社が運営するシェアオフィス「billage」の4拠点にてTbridgeを導入し、実際にどのような効果が見られたのかをご紹介しました。
Tbridge設置後の効果について
あらためて、各拠点での導入結果は以下の通りです。
- billage OSAKA 大阪センタービル
→通信安定性において改善効果が見られた。 - billage OSAKA 野村不動産御堂筋本町ビル
→通信安定性・通信速度において改善が見られた。 - billage OSAKA 朝日プラザ梅田ビル
→通信安定性・通信速度において改善が見られた。 - billage SHIBUYA
→通信安定性・通信速度において改善が見られた。
一部で改善が見られない結果もありましたが、4拠点すべてで何らかの改善結果が確認できたことで確かにTbridgeの効果を実感しました。
≫【法人向け】通信速度安定化が可能!Tbridgeについて詳しく見る
また、当社ではbillageだけでなく本社オフィスにも「Tbridge」を導入し、効果を検証しています。導入時、「情報システム部が感じた懸念点や気を付けるべきポイント」については、インタビュー形式でまとめた記事にて詳しくご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
導入実績2,000台以上!Wi-Fi通信の“安定と速さ”を同時に叶えるTbridge

Tbridgeは、無線LANの安定化という長年多くの企業が抱えてきた課題を解決するソリューションとして、2024年でリリース10周年を迎えました。
3,000台以上の豊富な導入実績
これまでの導入実績は3,000台以上、オフィスや店舗をはじめ、工場、ホテルなど、ネットワーク品質が業務に直結する多様な現場で導入が進んでおり、その効果が高く評価されています。
また、1人1台端末環境への対応を求められる学校現場においても、Tbridgeは校内LANの安定化に貢献し、国内の約10%の自治体の教育委員会(約170自治体、約2,000校)で利用されています。
【特許技術 × かんたん設置】「他にはない」ネットワーク改善ツール

通信最適化に関する技術は、Tbridge独自のアルゴリズムによるもので、すでに特許(第6145190号)を取得しています。
通信が不安定なネットワーク経路上にTbridgeをブリッジ接続するだけで導入可能で、無線やTCP通信に起因する遅延やパケットロスなどの悪影響を抑え、通信の安定性・速度の向上を実現します。複雑な設定や構築作業を必要とせず、既存ネットワークにそのまま組み込める点も、他社にはないTbridgeの大きな特長です。
製造業の現場、宿泊施設、オフィス、学習塾など、「通信が業務に影響する」環境でTbridgeの効果は特に発揮されます。
まずは、ネットワークが遅くなる原因のヒアリング・調査からでも対応可能です。ネットワークの遅延や不安定さにお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。
