こんにちは!IT解決コラム編集部です。
「クラウドPBXってよく聞くけど、正直よく分からない…」そんな方も多いのではないでしょうか。
クラウドPBXは機器を設置せずに利用できるため、お手軽に導入できると注目されています。
一方で、実際にはこんな疑問が残りがちです。
- 結局どんな仕組みなの?
- どんな場面で便利になるの?
- 今までのビジネスフォンと何が違うの?
本記事では、クラウドPBXの基本をわかりやすく整理しながら、メリット・デメリットや選び方のポイントまでをわかりやすく解説します。

専門知識がなくても読み進められる内容なので、「まずは全体像を知りたい」という方はぜひ参考にしてみてください。
\ 導入前の不安をまとめて解決! /
クラウドPBXとは?仕組みをわかりやすく解説

「クラウドPBX」とは、「オフィスで受発信する電話をクラウド上で管理・接続するサービス」のことを指します。
そもそもPBX(Private Branch eXchange)とは電話交換機のことで、複数の電話回線を集約し内線・外線の接続をコントロールする「電話の司令塔」の役割を担っています。このPBXがあるおかげで、複数の電話番号でも受電できたり、受電者と異なる担当者へ内線をつなげたりできるため、複数人で電話応対を行うオフィスには欠かせない存在です。
従来のオンプレミス型PBXは、オフィス内に物理的な機器を設置する必要がありましたが、クラウドPBXは電話交換機の機能をインターネット(クラウド)上で利用できます。


クラウドPBXは、インターネットに接続している端末(パソコン・スマホ)であれば、どこからでも会社の電話番号で発着信や無料の内線通話ができるほか、WEBサービスと連携してチャットで不在着信を受け取ったり、顧客管理システムに会話内容を記録したりと、業務改善につながる多様なサービスが可能となります。
オンプレミス型PBXとクラウドPBXとの比較
オンプレミス型PBXとクラウドPBXの違いをまとめると次の通りです。
比較項目 | オンプレミス型PBX | クラウドPBX |
---|---|---|
導入形態 | オフィス内に機器を設置し、配線で接続 | インターネット経由でクラウド上のPBXを利用 |
初期費用 | 高め(数十万円〜) | 比較的低コスト(数万円〜) |
工事の有無 | 機器・配線の設置工事が必要 | 基本的に工事不要 |
拡張性 | 物理的な増設が必要 | 管理画面で変更可能 |
通話品質 | 安定しており音質が良い | ネット環境に左右される |
セキュリティ | オンプレミスで管理しやすい | ベンダー側のセキュリティに依存 |
利用環境 | 拠点内の固定電話が中心 | スマホやPCでも通話可能 |
従来のオンプレミス型PBXは、機器の購入や設置工事が必要なため、初期費用や拡張性の面でハードルが高いです。
一方、クラウドPBXはクラウドのため、機器の購入や工事が不要で初期費用を抑えられる点がメリットです。利便性が高いことから、テレワークの増加やDX化の波に乗って急速に普及が進んでいます。
\ 導入前の不安をまとめて解決! /
クラウドPBXで得られる5つのメリット

クラウドPBXは、従来のオフィス電話にはなかった柔軟な使い方ができるのが大きな特徴です。
ここでは、クラウドPBXを導入することで企業が得られる代表的なメリットを5つご紹介します。
①場所を選ばず会社番号で発着信できる
クラウドPBXでは、スマホやPCを使って、どこからでも会社番号での発着信が可能になります。

オフィスにいない従業員宛てに電話がかかってきた場合も、従来のように折り返し対応をする必要がなく、通話を保留して内線で直接つなぐこともできます。
また、外出先からの発信でも会社番号でかけられるため、顧客に不信感を与えることなく、テレワーク中や外出先でもオフィスにいるのと同じ感覚で電話応対ができ、顧客からの信頼性も保てます。
②初期費用も通話料もコスト削減できる
従来型のPBXでは、物理的な機器を自前で購入しなければならず、「初期コストが高額になる」という課題がありました。しかしクラウドPBXなら、機器の購入や設置作業が不要なため、導入時の初期費用を大幅に削減できます。
また、クラウドPBXは拠点間や本社と支社の通話もすべて内線扱いとなるため、通話料は無料になります。社員同士の通話コストを抑えつつ、離れた拠点でも気軽に連絡が取れるようになります。
③機器や配線工事が不要で導入が簡単でスピーディ
クラウドPBXは、従来のビジネスフォンのようにオフィス内に機器を設置する必要がありません。
そのため、新しい拠点を立ち上げるときやオフィスを移転するときでも、大がかりな配線工事を行わずにすぐに利用を開始できるのが大きなメリットです。

クラウドPBXではビジネスフォンだけでなく、スマホやPCなどさまざまな端末に対応しています。
社員個人のスマホを業務利用(BYOD)すれば、法人携帯などのデバイスも不要となり、コスト削減にもつながります。
④増設・移設・レイアウト変更に柔軟に対応できる
クラウドPBXはWeb画面から契約ライセンスを調整するだけで、利用人数や機能を増減できます。これにより、「小規模からスモールスタートしたい」というニーズにも応えやすいです。
人員が増える繁忙期や新拠点の追加にもスピーディに対応できるため、変化の大きい企業でも無駄なく運用できます。
⑤顧客管理システムと連携しやすい
従来は、録音機能はあっても、録音データを蓄積して次の営業活動に活かすという使い方はできませんでした。
一方、クラウドPBXは、ソフトウェアベースのためサードパーティサービスと連携しやすい点がメリットです。会話の録音データを自動的に顧客管理システムに保存し、文字起こしをすることで営業やカスタマーサポートのトーク内容の改善ポイントを分析し、次につなげることができるようになります。
\ 導入前の不安をまとめて解決! /
知っておきたい!クラウドPBXの4つのデメリット

クラウドPBXは便利で柔軟な仕組みですが、導入前にいくつか押さえておくべき注意点があります。
ここでは特に重要なクラウドPBXの4つのデメリットをご紹介します。
①サービス提供会社によってセキュリティレベルが異なる
クラウドPBXは、セキュリティ対策をサービス提供会社に依存することになります。サービス提供会社によってセキュリティレベルが異なる点に注意しましょう。
もしセキュリティ対策が不十分な会社を選んでしまうと、アカウントの乗っ取りや不正アクセスによる盗聴、ウイルス感染による情報流出など、情報漏洩のリスクが高まります。

導入を検討する際は、料金や機能だけでなく、セキュリティ対策がどの程度整っているかを必ず確認することが大切です。
②月額費用がかえって高くなるケースもある
クラウドPBXは、初期費用はあまりかからないものの、ランニングコストとして毎月料金が発生します。
月額料金は基本的に数千円程度ですが、従業員数に応じてライセンス料が加算されたり、機能を拡張する際にオプション費用がかかったりするため、利用状況によっては想定以上に割高になる可能性もあります。
そのため、クラウドPBXを導入する際は「初期費用の安さ」だけに注目するのではなく、ライセンス料やオプション料金を含めたトータルコストをシミュレーションし、長期的に見て本当にコストメリットがあるかを検討することが大切です。
③電話番号が変わる可能性がある
クラウドPBXを導入する際に注意したいのが、会社で使っている電話番号をそのまま引き継げるかどうかです。
一般的に、事務所所在地の市外局番(03や06など)を代表番号として利用していることが多いかと思いますが、クラウドPBXのサービスによっては050番号しか使えないものや、市外局番は利用できても番号そのものが変更になってしまうものもあります。
会社の電話番号は顧客や取引先との信頼関係にも直結する重要な情報であるため、番号が変わることはビジネスに大きな影響を与えかねません。

電話番号の引き継ぎを希望する場合は「既存の電話番号の継続利用に対応しているサービス提供元」を選ぶようにしましょう。
④通話品質がインターネット回線の影響を受ける
クラウドPBXはインターネット回線を利用して通話を制御する仕組みのため、通信環境の影響を大きく受けます。
回線が不安定な場合には、音声が途切れたり遅延が発生することもあります。特に、Wi-Fiのみでの利用や回線が混雑しやすい時間帯は注意が必要です。
また、自宅やオフィスのように通信が安定している環境であれば問題ないですが、地下鉄・高層階・トンネル内といった通常の携帯電話でも電波が弱まりやすい場所では、クラウドPBXの通話品質も同様に低下します。
さらに、クラウドPBXの音質はサービス提供会社によっても差があるため注意しましょう。
\ 導入前の不安をまとめて解決! /
クラウドPBXを選ぶときに確認したい3つのポイント

数多くのクラウドPBXサービスがある中で、どれを選ぶかは企業にとって大きな判断になります。
ここでは「導入してから後悔しないために、最低限チェックしておきたい3つのポイント」を紹介します。
①自社の規模や利用シーンに合っているか
サービスごとに「小規模向け」「大規模対応」「コールセンター特化」など強みが異なります。サービスや機能が自社の使い方と合っているかを確認しておきましょう。
主なチェックポイントは以下の通りです。
- アカウント数・チャネル数の確認
自社の規模や事業の拡張を見据え、必要な同時通話数や利用可能アカウント数に対応できるか。 - 必要な機能・オプションの確認
受発信や内線、転送といった基本機能に加え、録音、IVR(自動音声応答)、外部システム連携など、自社に必要な機能が揃っているか。 - サービスの使用感や操作方法の確認
アプリや管理画面が直感的で使いやすいか。日常的に使う社員にとってストレスがないか。
②サポート体制や導入実績の有無
クラウドPBXはネット回線や端末設定に依存するため、万が一のトラブルに備えてサポート体制の充実度を必ず確認しておきましょう。
サポート窓口の有無や対応時間、問い合わせ方法(電話・チャット・メールなど)も事前に把握しておくと安心です。

豊富な導入実績をもつサービス会社であれば、業種や利用規模に応じて最適な活用方法を提案してくれます。自社と同業種の実績があれば、より安心でしょう。
③今の電話番号がそのまま使えるか
前章でも触れたとおり、クラウドPBXのサービスによっては既存の電話番号を引き継げないケースがあります。
特に「03」「06」といった市外局番や「0120」「0800」などのフリーダイヤル番号を引き継げるかは、顧客対応や信頼性に直結します。番号が変わると案内や名刺の差し替えなど手間が増えるため、導入前に必ず確認しておきましょう。
オフィスの電話環境についてのお悩みはMJEにお任せください!
本記事では、クラウドPBXの仕組みやメリット・デメリットについてご紹介しました。
「もっと具体的に知りたい」「自社に合うか不安」という方は、まずはお気軽にお問い合わせください。
MJEは、これまで約1万6,000社の店舗・オフィスのインフラ改善に携わってきた実績があります。
お見積り依頼や無料相談は、24時間365日受付中!
ご予算や業務内容に応じた柔軟なご提案が可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。