企業がランサムウェアに感染したら?被害件数と事例について解説

【中小企業向け】ランサムウェアから会社を守る方法セキュリティ
この記事は約8分で読めます。

こんにちは!IT解決コラム編集部です。

最近「サイバー攻撃によって個人情報が流出した」というニュースを最近よく聞きますよね。
以前は大企業が中心に狙われていましたが、昨今は中小企業や、医療機関などが中心として狙われるケースが増えてきました。

ハッキングによって奪った機密情報と引換えに身代金を要求する「ランサムウェア」による被害も近年急増しており、信用面でも、金銭面でも大きなダメージを受ける中小企業が後を絶ちません。

今回は、中小企業に向けて、ランサムウェアから会社を守る方法についてご紹介していきます。

中古パソコン無料配布キャンペーン実施中!

今なら、パソコン遠隔保守サービス「biz-usクラウド」に加入いただいたお客様に、中古パソコンを無料で配布するキャンペーンを実施しています。
詳細は下記フォームまでお問い合わせください!

1.ランサムウェアとは

ランサムウェアとは

 ランサムウェアは、Ransom(身代金)とSoftware(ソフトウェア)を組み合わせた言葉で「攻撃対象となるパソコンなどをロックしたり、保存されているデータを暗号化するなどによって使用不可能にして、元に戻すこととと引き換えに身代金を要求する不正なソフトウェア」のことを指します。

近年は、端末のロックや暗号化に加えて、事前に内部ネットワークに侵入して不正に取得した機密情報を外部に暴露することも身代金の交換条件となっており、ますます手口が巧妙化しています。

2.ランサムウェアによる被害が年々増加

ランサムウェアによる被害が年々増加

上述のような背景のなかで、世界中でセキュリティ対策が万全でない中小企業を狙った攻撃が年々増加傾向にあります。

ここ2週間のニュースを調べても、このような重大な被害を受けた記事がすぐ見つかります。
詳しくは下記記事をご覧ください。

ランサムウエア被害の大阪急性期・総合医療センター、感染経路と復旧工程が明らかに
 大阪急性期・総合医療センターは2022年11月7日、同センターが2022年10月31日に感染を確認したランサムウエア(身代金要求型ウイルス)被害に関する調査状況について会見を開き、資料を公表した。
エラー - NHK
Yahoo!ニュース
Yahoo!ニュースは、新聞・通信社が配信するニュースのほか、映像、雑誌や個人の書き手が執筆する記事など多種多様なニュースを掲載しています。

実際、警察庁が2022年9月15日に公表した資料「令和4年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」によると、国内の企業・団体におけるランサムウェアの被害件数が直近で急増し、2022年上半期で114件の被害があったことが報告されています。

国内の企業・団体におけるランサムウェアの被害件数
警察庁「令和4年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」より引用

また、直近の114件のうち、被害件数の52%は中小企業であることが報告されています。

ランサムウェア被害の企業・団体等の規模別報告件数
警察庁「令和4年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」より引用

さらに、復旧にかかった費用として、1,000万円以上かかったケースが全体の55%にのぼり、取引先からの信用を失うだけでなく、被害に合った場合、高額な出費が必要となることを示しています。

調査・復旧費用の総額
警察庁「令和4年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」より引用

また、大企業の内部ネットワークに侵入するために、その下請け等の関係にある中小企業をターゲットとして攻撃し、中小企業ケースもあり、大企業としても、取引関係にある中小企業のセキュリティレベルの引き上げが急務となっています。

トヨタ、森永…巧妙化ランサムウエアの被害急増 狙われる関連企業や海外拠点
端末のデータを暗号化して使用できない状態にすることで、復元と引き換えに金銭を要求するコンピューターウイルス「ランサムウエア」の被害が広がっている。2月末にはト…

3.中小企業向けのセキュリティ対策

中小企業向けのセキュリティ対策

上述のような被害を避けるために、どのようなセキュリティ対策をすればよいのでしょうか。
分野に分けて、中小企業に最適な対策方法について、ご紹介していきます。

①ソフトウェアのアップデート

現在使っているソフトウェアには、「脆弱性」と呼ばれるセキュリティ上の盲点が存在し、この脆弱性を狙って攻撃が行われます。

そのため、ソフトウェアを開発する会社は、脆弱性をできるだけ減らすためのアップデートを日々行い、ユーザーに対して最新版をインストールするように通知します。

しかし、これをユーザー側が無視していると、脆弱性を持ったままになってしまい、狙われやすくなってしまいます。

それを防ぐためにも、ソフトウェアを定期的に最新版にするという心がけがとても重要になります。

②ファイアウォールの導入

ファイアウォールは、直訳すると「防火壁」という意味ですが、外部のインターネット(WAN)から社内ネットワーク(LAN)への接続が適正なものかを判断し、許可していない送信先からのアクセスをブロックする役割をもつ機器です。
これによって、外部からの侵入、盗聴、内容の改ざんなどを防ぐことができます。

家庭用の製品では、主にパソコンなどの端末単体を防御する役割をもち、ウイルス対策ソフトの機能として組み込まれているものが多いです。

それに対して、企業向けのファイアウォール製品は、ネットワーク全体を防御する役割をもち、外部のインターネット(WAN)と社内ネットワーク(LAN)の間に設置するものが多いです。

複数台を同時に保護する必要のある企業では、家庭用のものではなく、企業向けのものを選ぶように注意しましょう。

また、ファイアウォールは、あくまでアクセスの送信元と宛先が許可された正しいものかどうかを判断する機器であり、通信データのなかにウイルスがあるかどうかを判断することはできないので、その点についても注意しましょう。

③ウイルス対策ソフトの導入

ウイルス対策ソフトウェアは、コンピューターウイルスなどを検知、排除してくれるほか、個人情報の流出可能性を警告するなどの役割をもつソフトウェアを指します。

多くのウイルス対策ソフトには、以下のような機能があります。

ウイルスやマルウェアの検知・排除

インストールされたファイルが事前に登録されたウイルスやマルウェアと一致しないか、また、悪意のある挙動をしないかチェックし(振る舞い検知)、悪意のあるファイルを検知・排除する機能

Webサイトフィルタリング

セキュリティ上危険なWEBサイトへのアクセスをブロックする機能

迷惑メール検知

スパムメールや、フィッシング詐欺が疑われるメールを迷惑メールとして検知する機能

パスワード管理

様々なIDやパスワードをソフトウェアで管理することで、外部者からは閲覧できないようにする機能

以上のような機能により、悪意のあるウイルスソフトやマルウェアを排除し、高度なセキュリティを実現するという長所があります。

一方、高機能なウイルス対策ソフトは高価であるほか、パソコンの処理速度が遅くなることもあります。

④UTM(統合脅威管理)の導入

ファイアウォールとウイルス対策ソフトには、それぞれの長所と短所があり、完璧な対策をしようとするとかなりの費用となります。

そこで、中小企業におすすめなのが、UTM(統合脅威管理)です。

UTMとは簡単にお伝えしますと、さまざまなセキュリティ対策機能を一つにまとめた機器で、ラクに、安価に、一定程度のセキュリティ対策を行うことができます。

ファイアウォールやウイルス対策ソフトをそれぞれ別々の製品を導入すると、個別にそれぞれの設定を行う必要があり、トラブル発生時やセキュリティ方針の変更時の運用が大変になります。

UTMは、ルーター直下に設置するだけで運用できるほか、ファイアウォールやセキュリティ対策ソフト等の機能を全て1つの機器でカバーすることで、1台でネットワーク全体に対してセキュリティ対策をすることができ、情シスが不足している中小企業の運用工数を大幅に削減することができます。

ただし、UTMはあくまでネットワークを管理してセキュリティ対策をする機器であり、ウイルス対策ソフトのように端末レベルでの脅威の排除はできないため、高度なセキュリティ対策を行うためには、ウイルス対策ソフトを導入することをおすすめします。

4.よく分からないときはプロにご相談を

今回、様々なセキュリティ対策方法についてご紹介しましたが、いざ導入しようと思っても、「難しい説明ばかりでよく分からない!」という方も多いかと思います。

もし今回のように「ウイルスに感染したかもしれない」などお困りでしたら、法人向けのIT遠隔保守サービス「biz-usクラウド」へぜひお任せください。

そもそも「biz-usクラウド」ってなに?

biz-us クラウドのサービスサイト

biz-usクラウド」は、一言でお伝えすると「パソコン関係が全くわからない法人であってもサポートをしてくれるサービス」です。

今回ご紹介をしたWindows系のパソコントラブルやネットワーク上の機器の状況を常時管理し、セキュリティ上の問題点を検知・通知しトラブルを未然に防止するほか、トラブルが発生した際も、専門スタッフがスピーディに解決します。

基本料金2,000円~/月、1端末あたり+500円/月というリーズナブルな価格帯で、ヘルプデスク代行だけでなく、IT資産管理やセキュリティ対策も可能なので、非常に高いコストパフォーマンスを実現します。

もし会社に情報システム部がない場合や、ヘルプデスクやセキュリティ面で課題を抱えておられる企業様はぜひチェックしてみてください!

中古パソコン無料配布キャンペーン実施中!

今なら、パソコン遠隔保守サービス「biz-usクラウド」に加入いただいたお客様に、中古パソコンを無料で配布するキャンペーンを実施しています。
詳細は下記フォームまでお問い合わせください!

    お問い合わせ
    弊社のプライバシーポリシーにご同意いただくものとします。事業者様向けのフォームとなっておりますので、一般の方からのお問い合わせはご遠慮ください。

    過去のお役立ちトピックスはこちら

    実はほとんどコレ!オフィスのWi-Fiが遅い原因と対処法
    Wi-Fiの通信速度が遅い、WEB会議が何度も途切れる原因は主に4つあります。それぞれの原因と通信速度を改善するための方法について解説します。
    オフィスのWi-Fiが劇的に速くなる【Wi-Fi 6】とは?
    テレワークが普及する昨今、Wi-Fiの通信速度が業務効率を左右するといっても過言ではありません。Wi-Fiの最新規格である「Wi-Fi6」に対応したアクセスポイントを導入すると、さらに高速な通信環境を実現できます。今回は、「WI-Fi6」について解説していきます。
    次世代通信方式IPoEとは?速くなる理由や導入方法について徹底解説!
    WEB会議やクラウドサービスが普及する昨今、通信速度が業務効率を左右するといっても過言ではありません。次世代通信規格「IPoE」に対応した回線を導入すると、さらに高速な通信環境を実現できます。今回は、「IPoE」について解説していきます。
    社内Wi-Fiが繋がらない原因とは?【15選まとめ】
    Wifi環境を前提としたオフィス設計がされている昨今、Wi-Fiがつながらないと業務に重大な支障をきたします。万が一そのような事態が発生しても原因を特定し対処できるように、よくある5つの原因と対処法についてご紹介します。
    オフィスのネットワークを改善!通信速度の測定方法
    オフィスの通信環境をなんとかしたいけれど、何から始めればいいか分からない場合は、まずは通信速度を計測することから始めましょう。通信速度を計測する方法について解説していきます。
    オフィスのWi-Fiが遅い原因「輻輳(ふくそう)」のメカニズムと解決法
    Wi-Fiの電波が届いているのにつながらない…という悩みありませんか?それは「輻輳」が原因かもしれません。「輻輳」とはなにか?や、防止する方法について解説していきます。
    オフィスのWi-Fiを高速化!アクセスポイントの選び方
    Wi-Fiの通信速度が遅い、つながらない、というお困りごとありませんか?Wi-Fiの通信状態は、アクセスポイントの性能によっても決まります。今回は、アクセスポイントの適切な選び方について解説していきます。
    【徹底解説】オフィス向けWi-Fiルーターの選び方
    社員数が少ないからと家庭用ルーターを使っていませんか?業務用のルーターには、セキュリティ面で重要な様々な機能が備わっています。それぞれについて解説していきます。
    【ホテル・旅館向け】すぐできるWi-Fi高速化方法4選
    動画・WEB会議の普及でデータ量が急増するなかで、ホテル・旅館にとって通信環境は顧客満足度を左右する指標となっており、インフラ整備が急務となっています。そのなかで、手間をかけずにすぐWI-Fiを高速化できる方法をご紹介します。
    【貸し会議室向け】すぐできるWi-Fi高速化方法4選
    動画・WEB会議の普及でデータ量が急増するなかで、貸会議室にとって通信環境は顧客満足度を左右する指標となっており、インフラ整備が急務となっています。そのなかで、手間をかけずにすぐWI-Fiを高速化できる方法をご紹介します。
    MJE@最高のオフィスづくり
    MJE@最高のオフィスづくり

    オフィス機器やネットワークに関する情報を発信します。オフィスのあらゆる課題を解決する株式会社MJE(エム・ジェイ・イー)のコラム記事です。

    MJE@最高のオフィスづくりをフォローする

    ※ 記載されている会社名および商品名は各社の商標もしくは登録商標です。
    ※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

    資料ダウンロード
    セキュリティ
    この記事をシェアする
    MJE@最高のオフィスづくりをフォローする
    中小企業のためのIT解決コラム
    タイトルとURLをコピーしました